スクリュースターターとはこんな工具です。

奥まった所にビスを挿入する時,ドライバーがビスをホールドせずイライラされた人も多いと思う。そんな時,ドライバー先にグリスを付けたり,セロテープでビスを付けたり,色々な事を試みてみる…。最近多いマグネット入りのドライバーなら殆ど解決なのだが,非鉄金属のビスやマイナスではそうはいかない。真下や真横にそれらのビスを入れる時,これほど役に立つ物はないと思う。以前仕事で,「真鍮製の-ビスを天井に向かって何本も締める」という作業をやったが,その時,心からこの工具があって良かったと思いました。もっと使われてもいいと思う便利な工具です。


これは+用のスクリュースターターの軸先。メーカーは今は無きアメリカのDURO。先端形状はL字が2個組み合わさった十字型。この形状にはパテントがあり,発売しているメーカーは少ない。調べてみたら,KLEIN : K16 が殆ど同じ形みたいだ。



ローレット付きリングを引くと先はこのように開く。このバネの力でビスをホールドします。KLEINには当時のDUROと類似のドライバーが多いので,DUROのドライバーは現在KLEIN傘下になったVACOのOEMだったのかも。



これが+ビスをホールドした状態。マグネット等でのホールドとは違い,ガッチリくっついている。この状態でビスをネジ穴に入れ軽く締め込んで,ある程度締めたところでリングを押しこみ,先端をビスから外す。その後はドライバーでビスを本締めすればよい。ちなみに,このスクリュースターターは+2以上用なので+1には使えない。材質の厚さからいって加工が難しいのでスクリュースターターの+1用は存在しないと思われる。事実,俺も+1用は見たことが無い。



これはPROTOの+−用のスクリュースターター。(上記写真は−ビスをホールド中の状態。)先端形状は爪が回ってホールドするタイプである。アメリカのメーカーは他メーカーも殆ど同じ形をしているので生産元は不明だが同一メーカーのOEMだろうと思われる。



PROTOの+用スクリュースターター部の先端。中心の爪がバネの戻る力で捻られる事によってホールドする。使い方は,爪を直線に戻し,ビス溝に当てながらローレット部を回すとバネの力で爪が捻られる。このスクリュースターターは+3用なので+2以下には使えない。


PROTOの−用スクリュースターター部の先端。原理は左の+用と同じだ。爪が斜めになりビス溝をホールドする仕掛けだ。−ビスだけではなく自転車やバイクのニップルを取り付ける時にも使えます。


こんな専業メーカーもある。

ウルマンデバイス(USA)
上記のスクリュースターターもここのOEMかも。また,工具メーカー各社のミラーは殆どここのOEMだろう。





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