国外不出の工具たち???(その3:旧型KOBALT編)
アメリカから国外販売不可?の工具を「ヤバイ方法」(ウソ)で個人輸入してみました。

旧型KOBALTの工具    manufactured by J.H. Williams
前ページに「かつてのKOBALTはJ.H. Williams製だった。」と書いたが,前回輸入したDanaher 製KOBALTは,想像していたほどではなく,ホームセンター工具としては普通の出来だった。しかし,アメリカの工具関係掲示板を覗いていると今でも旧型KOBALTを絶賛する声が多くて,旧型への思いはつのる一方。何とかして手に入れられないものかとネット検索するとeBayに旧型新品を多数出品している所を発見!何度か逃したものの,無事落札でめでたく?今回の個人輸入となりました。



今回輸入した旧型KOBALT製品(カッコ内は落札価格)
3/8Sq SAEソケット&ラチェットセット($17.99)
コンビネーションレンチ単品($6.99〜$10.99)
スピーダーコンビネーションレンチ7本セット($38.00)
15度メガネレンチ5本セット($43.00)
フレアナットレンチ5本セット($40.34)
3/8Sqインパクトソケット11個セット($13.49)
1/2Sqハンドソケットセット10個セット($20.50)

ちなみに,ソケット類3品は競う相手もなく出品価格の落札でラッキーでした。
当然ながら今回輸入の工具も全てアメリカ製です。



コンビネーションレンチ(17mm)
左側は以前に個人輸入したWilliamsで梨地仕上げ。
それに対して,KOBALTはピカピカのフルポリッシュ
で形状はMACに酷似?。ご丁寧にも?スパナ部の
向きまでMACと同じで,他社とは逆方向である。
この形状だとスパナ側を使う時リング部が下を
向くので平面に付いているボルト・ナットを回すのに
使いにくいのだが…!
(リング部のオフセットがWilliamsと逆なのに注目!
多くのメーカーはこのWilliamsと同様の向きのはず。)



スパナ部分
角に逃げが取ってあり,6ポイントのメガネの2辺を
切り落としたような形状になっている。奥まで押し
つけて回せば4辺でボルトナットをとらえるタイプだ。



早回しスパナ部分
Snap-onの早回しとはまた違う形状で,上記の
スパナの一辺を切り落とした感じの形。



リング部分
ドライブは「K Drive」という名称の面接触で,中の
仕上げはとても綺麗だ。座繰りはゼロに近く,
製造は同じ工場でもWilliamsとは違う形状だ。
この「K Drive」はDanaher物と同じ設計なのか?



↑表側    ↓裏側


ラチェットハンドル
上が今回買ったJ.H Williams製KOBALT。下は先日輸入したUSA製BAHCOだが,
同工場,同パテントで造られた製品だからグリップのデザインが違うだけ。
KOBALTはBAHCOと同様にメッキもピカピカのフルポリッシュで,このグリップ
デザインがまさにSnap-onが所有するUS.PAT.D423891というパテントだ。
このデザインは,かつてUSA製BAHCOのブレーカーバーにも採用されていた
のだが現行製品はモデルチェンジ。Blue-Pointのラチェットや最新のWilliams
製品には今もこのグリップデザインが採用されているが,それらのラチェット機構は
このKOBALT製品 に使われるUS.PAT.5522288とは違うようだ。




フレアナットレンチ
上が今回買ったJ.H Williams製KOBALTでストレートタイプ。下は以前から持って
いる親会社のSnap-onでこちらは15度オフセットタイプ。遜色ない出来映えだが,
やはり,メッキはSnap-onの方が綺麗。歴然とした価格の差で当然なのだが,
本当の鏡面仕上げとは正にSnap-onの事を言うのだと妙に?納得してしまう。
KOBALTはS・Kのスーパークロームと同じような感じのメッキと形状だ。



口の部分
左がKOBALTだが,右のSnap-onがそれよりも肉薄なのは材質への自信なの
だろう。ちなみに,J.H Williams製KOBALTはSnap-onと同じプラントで造られ
ていたという情報もあるが,こういう設計の違いからも製品は決して同じではない
事が理解できる。(当たり前か)しかし,これだけ高品質の工具がホームセンター
で売られていた事は驚きだし,価格の折合いでDanaher製に替わったのも解るよ
うな気がする。 Lowe'sが商売敵?であるSearsのCraftsmanと対抗するには
製造元を同じにするしかなかったのかもしれない。工具のグレードとしては
現行KOBALTがCraftsmanで旧KOBALTは現行のBAHCO-USAといった感じ。
製造元が同じ事から考えても,これは否定のしようもない事実か。




3/8Sqインパクトソケット(Snap-onとの比較)
左がSnap-on(イヤーマーク1990年)で,右がKOBALT(イヤーマーク2000年)
これも材質の自信なのか?Snap-onの方が肉薄だった。
しかし,Snap-on系列会社の製品でイヤーマークを付ける基準はどこにあるの
だろうか?Williamsの普及品には付いていないが,Williams製のKOBALTや
BAHCOには付けている…!これもまた工具の謎である。




1/2Sqソケット(Snap-onとの比較)
左がSnap-on(イヤーマーク1984年)で,右が
KOBALT(イヤーマーク2000年)。当時のSnap-on
は仕上げが現在のコーケン並?なので,KOBALT
の方がメッキも中の仕上げも綺麗だ。ただし,ここ
でも材質の自信なのか?Snap-onの方が肉薄だ。
ちなみに,Williamsは1994年にSnap-onの傘下に
入っているのでこの時点のSnap-onと比較しても
意味が無い?のはご愛敬(笑



 (その2:KOBALT編に戻る)


インデックスに戻る

 (その4:URREA PROFESSONAL TOOLS編へ)

inserted by FC2 system